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寅のパンツ、牛のツノ [寅]

「オニのパンツ」という歌がある。

   オニのパンツはいいパンツ 強いぞ 強いぞ
   トラの毛皮でできている 強いぞ 強いぞ

   10年はいてもやぶれない 強いぞ 強いぞ
   100年はいてもやぶれない 強いぞ 強いぞ

   はこう はこう オニのパンツ 
   はこう はこう オニのパンツ

   あなたも わたしも お兄さんも お姉さんも
   みんなではこう オニのパンツ


確かこのような歌だったと思う。「フニクリ・フニクラ」の替え歌である。
一体これはどういう歌だろう? 強いオニのはいているパンツを同じようにはくことによって、オニのように強くなりたい、という歌だろうか? それにしては、いやにパンツの強さが強調されているような。。。

トラの皮が強いことを強調したいのか? 100年もはけるパンツということは。このパンツをはけば替えパンツは要らないのか。。。? パンツの強度だけを強調したいのなら、オニのパンツである必要はあるのか。。。。? などという余計な疑問が脳裏をよぎる。おそらくおむつからパンツへきりかわる子どもに、パンツを自分で楽しくはこうという、訓練の歌だったのかな〜などと想像しつつ。。。ちなみに友人は「明治まではパンツがなかったらしいね。デパートの火災の時にパンツをはいていなかった女の人が、恥ずかしさのために飛び降りれなくて、そのまま死んでしまったということがあったらしいから、そのあとパンツ推進協議会が安全促進のためにつくったんじゃない〜?」などといっている。グンゼのワコールの皆様、いかがお考えでしょうか?

さて、ここで重要なのはパンツの強さではなく、オニが虎皮のパンツをはいているということである。

秋田のなまはげを筆頭に、日本全国に鬼の祭りがあり、特に節分の頃に集中する。
いろいろなバリエーションはあるものの、一般的に「鬼」姿のポイントはツノとキバ、そしてトラ皮のパンツということになるだろうか。パンツは残念ながら見えないことも多い。

なぜ鬼はこんな恰好をしているのだろう?

鬼というのは「鬼門」、方位で言うと北東の方角から出入りすると言われている。
なので、その鬼の侵入を封じるために、陰陽道をベースにした都市計画では鬼門封じといって、例えば京では比叡山延暦寺が、江戸では東叡山寛永寺が置かれていたりする。この風習は結構根強く、そういえば、私の家でも庭の北東の角にはヤツデの木が植えられていた。ヤツデは「天狗のうちわ」の別名を持ち、天狗には邪鬼を払う力があることから、魔除けの木とされている。

その北東が十二支ではちょうど丑と寅の間、丑寅にあたる。
早い話、丑寅(ウシトラ)から来る忌むべきものの姿ということで、鬼は丑(牛)の角を持ち、寅(虎)のパンツをはいているということである。

あやかるならパンツの強度ではなく、虎の勇猛さにあやからなければね、やっぱり。
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