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虎の巻 [寅]

「虎の巻」とは「とっておきの秘策、アイデアの書いてある書物」のことである。

その由来は、「中国の兵法の秘伝書『虎韜の巻(ことうのまき)』が略されて『虎の巻』になったという説と、旧約聖書の最初の五書トーラー(モーセ五書)が、ユダヤから日本へ渡った時にトーラーが虎になって、秘伝の巻物(昔の書物)=虎の巻になったという説がある。

「虎の子」という言葉もあるように、どうやら虎がつくというのはかなり貴重な存在のたとえであるようだ。しかし貴重とはいっても天上世界にあって届かぬものではなく、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」とあるように、危険承知の間一髪のところで手に入りそうなものであるような気がする。

天上世界のもの、というと、この寅の衣装を製作する際のアイデアである「竹取物語」」のかぐや姫は5人の求婚者にずいぶんと無理なプレゼントの要求をしている。  
   
   仏の御石の鉢
   蓬萊の玉の枝
   火鼠の裘、
   龍の首の珠、
   燕の子安貝

現代の私たちが聞いてもピンとこないものばかり。
これらは危険を承知で取りに行くというよりは、あるはずの無いもの、天上界のものであると思われるが。。。いや、まてよ。。。かぐや姫の時代なら、もしかしたら実在すると信じられていたのかも。。。。実際貴公子達は探しに行ったり、それらしきものを作らせたりしているのだから。。。

かぐや姫は「上手な求婚の断り方」とでもいったような「虎の巻」を持っていたということかな。

PIM0141.jpg
春日権現験記絵より この絵巻が描かれた頃にはかぐや姫物語はすでに普及していたと思われるが。。。 ちなみにこの貴女は御笠の山に住む、春日権現の使いである。。。

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