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撮影:和歌山熊野市鬼ケ城 [酉]

熊野灘に面するリアス式海岸は荒波によって海蝕された岩壁である。深くえぐれた洞窟には、その昔海賊がたむろしていたといわれ、「鬼ケ城」名がついたという。
「鬼ケ城」といえば、桃太郎が鬼退治に出かける先も「鬼ケ城」である。猿、鳥、犬の3家来は、鬼を表す方角、丑寅のちょうど対角にあたる位置にいる、と猿の項で書いた。ふと思ったが、鳥といっても、桃太郎に出てくる鳥は、挿絵ではキジだったような気がする。ということは、酉年の鳥はキジもありなのか。。。。?でも酉年の鳥に鳶、白鷺、カラス、梟、ミミズクは入らないハズである。なぜなら十二類合戦絵巻において、十二支からさんざん馬鹿にされたタヌキが復讐のために十二支に戦いを挑む時に、加勢を頼んだ中にこれらの鳥達ががいるからである。酉がすべての鳥を含むなら、ちょっとおかしな話になる。
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「十二類合戦絵巻」より 梟、鳶、白鷺
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こちらがニワトリ

桃太郎に出てくる鳥はなぜキジなのか?ちなみにキジは雉子・雉と書く。矢のようにまっすぐ飛ぶ鳥という由来の感じであるそうだ。私は雉が飛んでいる姿を見たことがないが、ということは、この猿、雉、犬はそれぞれ武器の象徴なのか?雉が矢なら、犬は。。。犬の武器は歯だから。。。歯。。。刃。。。刀。。。?では猿は。。。人間に似ているから、いわゆる郎党といったところ。。。かな。。。?ではニワトリの立場はどうなる?。。。。話が脱線しそうである。。。これは今後の課題としよう。。。。。

さて、熊野の鬼ケ城。荒々しさといい、太陽の昇る東に面していることといい、まさに不死鳥(フェニックス)の棲家にふさわしい、うってつけの場所だ。

12月に入り、海風も強く、海岸の場所によっては立ち入り禁止の区域もある。「千畳敷」と名付けられた、海賊達がたき火を囲んで酒盛りでもしそうな場所にとりあえず機材一式を置き、撮影準備にかかる。岩壁越し、煌煌と輝く太陽を背にした不死鳥。。。といきたかったが、実際太陽を背景にすると言わずもがな。逆光になり、人物は真っ黒になってしまう。相当な技術があれば可能かもしれないが、私の腕では不死鳥が烏になること明白である。。。というか、それに近いものをやってみて失敗したのである、一度目に。干支シリーズの撮影は二度行きはもはやジンクス。一度目にネガフィルムで撮影して失敗したので、二度目は初めてデジカメで撮ることにした。確認しながらだと失敗がないだろうし。。。
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失敗作。。。。。

二度目は荒波に浸食された岩を背景にすることにした。石英の岩壁は波の彫り放題。迫力のある自然彫刻美は見事の一言である。
rooster


それにしても。。。ここは中国からの観光のメッカなのだろうか?駐車場の大型観光バスはパンダの絵と中国~観光~とかいてあるものしかない。あとは数台の乗用車である。もしかしたらなにか中国映画で使われたとか?中の数人が、撮影している私達をみて何か話している。いつぞやのときのように握手でも求められるかな。。。と思ったが、そのまま行ってしまった。

駐車場に隣接する物産展のなかに「名物和歌山ラーメン」と看板があったので、入ってみた。ミカンか梅干しでものっているのかと思いきや。。。何の変哲もない。。。なる一枚とワカメがちょろんとのったラーメン。。。これが名物和歌山ラーメン??

それにしても和歌山はドライブする場所としては侮れない。地図でいうところの中心部はいわゆる山間、紀伊山地なので、熊野へ大阪方面から行こうとすると、近畿道で名古屋方面に突っ切って伊勢志摩から下りてくるか、和歌山市へ向かって阪和道で田辺まで行くか、いずれにしても最終の何十キロかは延々海岸線をドライブしなければならない。青い海をみながらのドライブは快適だが、時間を急ぐ時にはちょっと辛いかもしれない。でもこれ以上高速を作ってほしくはない。人間が自然を都合のいいように開発していくのではなく、自然のたたずまいにちょっとおじゃまさせてもらうのが、自然と人間の本来のあり方だと思う。自然が自然であるままの姿を尊重してこそ、自然はその恩恵を人に与えてくれるのである。

延々と海岸線をドライブしながらそんなことを考えた。
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白浜の「とれとれ市場」の伊勢エビの海鮮盛り。食べる前に撮るべきだった。。。。


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