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余談:「鬼」とは? [寅]

そもそも日本でいう「鬼」は英語でいう「demon」とは根本的に趣が異なる。
西洋の鬼は絶対神に対する悪の象徴の「鬼」であるが、日本の鬼のありかたは必ずしも善の対局にある悪ではなく、すこぶるバラエティーに富んでいる。

例えば、「天神さん」で親しまれている菅原道真は、学問の神様でもあるが、同時に雷神でもある。ご利益とともに災いももたらす。神と鬼が表裏一体となった好例である。往々にして祭らなければ祟るというのは日本の八百万の神のとてもヒューマンな側面である。

「鬼籍に入る」という。人は死後、鬼になるというのである。神の表裏であると同時に、鬼は人の表裏の姿でもある。生前から「鬼のような形相」になることもあるわけだから。

浜田廣介の「泣いた赤鬼」などのように、人間界の外に住む異形のものの象徴として描かれることもある。「酒呑童子」にでてくるような悪行非道な鬼ではなく、善なる心根を持った哀しい異形の存在なのである。

このままいくと延々続きそうなので、鬼の話はこの辺りで。。。。
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