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闘鶏神社 [酉]

「闘鶏」という競技(?)がある。闘牛や闘犬と同じ類いのもので、ニワトリ同士を戦わせるものである。和歌山県田辺市に「闘鶏神社」という神社がある。その昔、この地域の有力な水軍の将である湛増に平家打倒軍の源氏の将である源義経が助勢を依頼した。義経はこの地の出身である弁慶を使者に使わしたところ(湛増の子だったという説も)、湛増は紅白のニワトリを本殿前で戦わせてどちらに加勢するかを占ったという。赤は平氏、白は源氏の象徴する旗印の色である。この時、赤のニワトリは白のニワトリを見て逃げ出し、湛増は熊野水軍を率いて源氏に味方することを決めたという。
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ちなみに現在の運動会で赤組、白組に分かれるのは、この源平の旗色に由来するそうだ。「白黒つける」ともいう。この時の白黒は善と悪の象徴である。「赤勝て、白勝て」の場合は赤と白は同等立場で、善悪の象徴ではない。勝敗は時の運で決まる。色の象徴するところも時と場合によりけりで面白い。

さて、闘鶏神社。この社の後ろには我が尊敬する南方熊楠大先生が「クラガリ山」と呼んだ樹木の生い茂る仮庵山(かりほやま)がある。大先生の奥様はこの闘鶏神社の宮司の娘さんであった縁もあって、大先生はここを熊野における植物研究の中心地とされたそうです。

ちなみに南方熊楠記念館は和歌山県のJR白浜駅から海岸に向かって20分程走ったところにある。海が見え、敷地内は様々な植物が植えられた一見の価値ある記念館である。私は特に菌類のコーナーが面白かった。交通はちょっと不便だが、人類学から考古学から天文学から、なにからなにまでウルトラマルチ人間の南方熊楠大先生の記念館、ぜひ訪れてみてください。


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